一般社団法人 日本バルーン協会

バルーンリリースに関するご質問

イベントで風船を空に飛ばしたいのですが、どうすればいいですか?

小さい頃、バルーンリリース(風船飛ばし)をした記憶は大人になっても誰もが記憶として残っているものです。飛ばし方のルールさえしっかり守ればまったく問題ありません。ぜひ、子供たちに楽しかった思い出を作ってあげてください。ルールにつてはJBAガイドラインをご覧ください。またJBA会員の中にはバルーンリリースのサービスを提供している会員もいます。JBA会員リストをご覧ください。

バルーンリリースに関わる法的、道義的の諸問題、条例などがあれば教えてください。

バルーンリリースに関する法律、条例等の規制は一切ありません。道義的な面でもガイドラインさえ順守して頂ければ全く問題ありません。リリースは大がかりなイベントだけではなく、結婚式などの個人レベルの催しでも利用されています。もしも、まだゴム風船を石油化学製品と勘違いされている方がいたら、ゴムの木の樹脂からできている植物製品だと説明してあげてください。詳しくは飛んでいった風船はどうなるの?をご参照ください。風船が空に飛んでゆく演出は、他の何にも変え難いものです。どうか安心して皆様に感動を与えてください。

スポーツイベントのオープニングセレモニーで500個くらいの風船を飛ばしたいと考えてます。バルーン業者に委託するより自分たちで実施した方がコストを抑えられますか?

バルーンリリースは自ら実施した方が安価に済みそうですが、実際は器材のレンタル、膨らます人手のコストがかかるので委託する場合と比較して、コストの差はさほど大きくないかもしれません。またJBA会員は経験値、知識が豊富なので、安心できます。バルーンリリースに対応しているバルーンショップや会社、アーティストについてはJBA会員リストをご参照ください。費用は、個々の会員が色々相談にのってくれると思いますので、気軽にお問い合わせください。

自治体が実施するイベントでバルーンリリースしたいと思いますが、環境面への影響が気になります。

バルーンリリースを行う上で環境に対しての配慮はとても重要になります。バルーンリリースで使用するゴム風船の素材はゴムの木の樹皮につけられた切り口からにじみ出てくる樹液をカップに集めたラテックスです。この天然素材は日光(紫外線)や水によって分解される100%自然の原料です。詳しくは飛んでいった風船はどうなるの?をご参照ください。
ただしバルーンリリースを行う際に気をつけなければいけないこともあります。バルーンリリースできる風船はゴム風船に限ります。また電線などに引っかかってしまう恐れがあるので、糸の付いた風船を束ねたまま飛ばさないようにしてください。(風船に糸をつけずネットにため込んでリリースすれば電線にバルーンが引っ掛かることはほとんどありません。)

宣伝用に印刷した風船を空から撒く事は可能でしょうか?

飛行機やヘリコプターからバルーンをドロップし、もし車の往来のある道路に落ちた場合、子どもがそれを見つけ走り出したら大変な事故につながります。JBAとしてお勧め出来ません。バルーンのドロップは室内限定でお願いします。

空港付近でリリースする場合の注意点はありますか?

空港周辺では航行上の安全を確保するための制限表面が設定されており、航空法によりこの表面を越えて物件を設置、留置することが制限されております。またバルーン等の存在により、航空管制業務に支障を来す可能性があります。以上のことから、協議を含めて各種申請手続きが必要となる可能性がありますので、国土交通省航空局の該当区域管轄空港事務所へご相談ください。

花の種とメッセージ付きの風船を飛ばそうと思っています。何か問題はあるでしょうか?

風船飛ばしに関しては、JBAガイドラインを順守して行えば問題ありません。ただしメッセージカードにプラスチックやビニールを使用せず、生分解する素材を使用してください。

警察署や消防署、区役所などに届け出する必要がありますか?

バルーンリリースを行うのに、事前に警察署や消防署、区役所などに届け出する必要はありません。ただしJBAガイドラインを順守し、リリースするのは天然素材のゴム風船である事、そして束になったままリリースしない、バルーンには糸をつけない、あるいは糸をなるべく短くし、電線やアンテナ等に絡まないようにする配慮が必要です。

飛ばしたゴム風船は遠くまで移動しますか?またどれくらいの時間、飛び続けますか?

リリースした地点よりかなり離れた場所にゴム風船が落ちるケースはたくさんあります。これは上空の雲の影響で風船表面に水滴が付着し、浮力が下がる為、それ以上高く上がれず、風に流されて遠くまで飛んでいくからです。したがって、風速により距離は大きく異なります。またゴム風船は長時間、飛びつづけることはできません。ヘリウムガスは粒子が細かく、ゴム風船の表面から漏れてしまいます。一般的な9インチサイズのゴム風船の場合、浮力を失うまで約20時間程度とお考えください。

フィルムバルーンは飛ばしても大丈夫ですか?

フィルムバルーン(別名アルミバルーン、マイラーバルーン、UFO風船など)は食品包装と同じ素材で製造されています。このタイプのバルーンは絶対に飛ばさないでください。海に落ちると海洋生物が誤って食べるなど生態系に悪影響を及ぼしたり、山などの自然環境下に落ちても生分解しづらく環境汚染に繋がります。またアルミでコーティングされているので送電線や架線などに触れると、ショートや熱で断線するなど重大な事故の原因となります。

プラスチック製の留め具(風船を縛るもの)やナイロンやポリエステルの紐は使用しても大丈夫ですか?

バルーンリリース用ゴム風船にプラスチック製の留め具やナイロンやポリエステルの紐は使用しないでください。それらの素材は生分解しづらく、環境に悪影響を与えます。

落ちたゴム風船は土に還るというのは本当ですか?

基本的にゴム風船は木の葉と同じくらいの期間で土に還る(生分解される)と言われています。ゴム風船は輪ゴム(アメ色のもの)と同様に天然ゴムからできています。輪ゴムの場合、放っておくと紫外線や大気中のバクテリアなどにより「劣化」します。時々台所などで弾力性がなくなり、ボロボロになったり、切れやすくなった輪ゴムを見かけたりしませんか?ゴム風船も同じように日常の環境下において劣化します。しかし未使用のゴム風船が簡単に劣化してしまわないように、通常のゴム風船には劣化を抑えるための添加物が入っています。
ゴム風船が生分解する条件としては、一旦膨らませてゴムの組織構造を粗くし、なおかつ空気による表面摩擦を起こさせ、その際に発生する静電気により大気中のバクテリアが付着できる環境を作ってあげないといけません。また一旦膨らませたバルーンは空気を抜くとゴム質が柔らかくなります。 これで組織構造が粗くなったという証になります。さらに、バルーンに空気を入れた時、これ以上空気が入らないという極限状態において割れてしまいます。ゴム風船を空に飛ばすと上空でこの筋状になって舞い落ちてきます。このように、細かな破片と化したバルーンは比較的早く分解されますが、膨らます前の原形のモノは分解に時間がかかります。具体的な分解速度は以下の条件により異なります。
1.バルーンに配合される添加物の量やバルーンの厚み
2.土上に落ちる前の劣化の度合い
3.土上の状態(微生物の量や湿気など)
難しくなりましたがご理解いただけましたでしょうか?同時にバルーンの奥深さもご理解いただければ幸いです。